フランス語能力試験 DELF B1を受けてきた。
先日、フランス語検定試験DELFを受けてきました。DELFの情報ってあまりなく、僕は対策にずいぶん苦労したので、試験内容についてまとめておきます。
DELFとは
フランス国民教育省によって行われているフランス語学力テストです。DELFは(Diplôme d'études en langue française)の略で、日本語に訳すと「フランス語学習の証明書」てなところでしょう。
レベル
DELFは合計4つのレベルに分かれています。易しい方からA1・A2・B1・B2。
今回僕が受験したのはB1級。合格すると、日常生活の予期せぬ出来事に対処レベルのようです。フランスに旅行して、1人で身の回りのことはなんとかできるって感じですかね。
DELF B1レベルでは、使用者は自立可能になります。やりとりを維持すること、議論を理解、継続し、自分の見解や意見を述べることができます。日常生活の予期せぬ状況にも対処できます。
試験内容と合格基準
試験は聴き取り、読解、作文、口頭試問と4つのパートから構成されています。実用力が各方面から試される感じ。それぞれのパートが25点満点の100点満点で50点以上で合格。ただし、どのセクションも最低5点以上の得点が必要です。
有効期限
DELFには有効期限が設けられていません。なので一度合格しておけば、何年たっても有効となります。
受験費用
日本で受験すると、B1級で13000円ほどかかるみたいです。ちなみに僕はセネガルで受けたので、日本円にして4000円ほどでした。
仏検との違い
仏検が日本におけるフランス語学習者を意識した問題設定であるのに対して、DELFは留学など、フランス語を使う能力を図るような問題設定。例えば、仏検では前置詞や活用等の知識を問う問題があるのに対し、DELFではそうした類の知識を問う問題はありません。
フランス語圏で将来生活してみたいと考えているならDELFの方が良く、就活等でフランス語力をアピールしたいなら仏検の方が良いかと思います。
DELF B1の詳細
Compréhension de L'oral(聴き取り)
全3問から構成される。試験時間は約25分間。問題は2回ずつ読まれます。
今回出題されたテーマはこちら。
- 仕事が最近見つかった女性の友人との会話
- 在宅勤務をしている女性へのインタビュー
- 民泊について
なかなか早いスピードで流れてくる音声に四苦八苦。設問ごとに話者のアクセントやイントネーションが異なるのも難しく、あまり聞き取れなかった問題もありました。
選択式だけでなく、聞き取った内容を記述したりと、設問もハードルが高いです。4つのパートの中で一番難しかったです。
Compréhension des Écrits(読解)
2つのテキストを読み、設問に答える。試験時間は35分間。今回出題されたテーマは、
- スポーツジムに入会したくて、自分に合うクラブを5社の広告を見比べて選ぶ
- レストランでの食べ残し食材の持ち帰りに関するコラム
広告の見比べは落ち着いてやれば、解ける。選択肢もシンプルで難易度は易しめ。食材持ち帰りのコラムは単語に苦戦し、内容把握に時間を要するも、最低限はできたかな。
4つのパートの中で一番易しかったです。
Production Écrite(作文)
1つのテーマについて書く一発勝負。テーマの設定をつかみ損ねると、大惨事になってしまいます。試験時間は45分で最低限記述しないといけない単語数は160か170だったはず。
今回のテーマは
「あなたは外国人としてフランスの企業で働いています。その様子についてのエッセイを雑誌に投書してください。」
外国企業で働いたことはないけれど、境遇を想像して書きあげました。最低単語数を超えて190単語くらいでフィニッシュ。
どのように採点されるかは全く不明。本当はもっと多く記述できたほうが良かったのだろうけど。。
Production Oral (口頭試問)
自己紹介、ロールプレイ、テキストの内容を発表の3つのパートからなります。合計の試験時間は大体15分ほど。
- 自己紹介
セネガルで何をしているのか、家族構成を中心に質問を受けた。
特に答えに詰まるような場面はなし。 - ロールプレイ
平積みにされたカードの中から引いた1枚がテーマとなる。
引いたテーマは、
「オフィスの周辺がうるさいので、移転するように掛け合う。」
ロールプレイを始めようとするも、会話がなぜか噛み合わない。本来はカードに書かれた内容をもとに、説得しようとしなければならないのに、アドリブで個人の意見に沿って話してしまっていたようで注意を受けました。
途中で気づいて修正するも、試験管受けはかなり悪そう。テストの形式の把握が甘かったと反省。
- 短いテキストの主題について発表
先に同じく、平積みにされたカードの中から引いた1枚がテーマとなります。
本来なら10分の準備時間があるはずだが、試験管が身の上話をしてきたりで、
適切な準備時間だったのかは疑問。笑
引いたテーマは、
「晩婚化と雇用問題でフランスの若者の親離れが遅くなっている。」
まず、書かれていることを要約して話すよう促されました。その後、日本の状況等について質問され、しばしディスカッション。身近なテーマだったので、さほど難しくは感じなかったです。
受験結果の発表方法
試験終了後、結果発表について確認しに行きました。
「2週間後か3週間後に結果が出れば、電話するかも。電話が来なかったら、試験会場まで直接確認にきて。」
とのこと。なんだ、その適当さw
ちなみに日本で受験した場合は、Web上で結果確認できるみたいです。
【追記】試験の結果はこちら。